一発勝負の緊張感や、
真剣にぶつかり合う姿は、
見ていて熱くなります。

氷の上と水の上。戦う舞台は違っても、共通点が多い世界

元フィギュアスケート選手で、現在はスポーツキャスターとしても活躍する八木沼純子さん。ボートレースとフィギュアスケートの共通点について伺うと「一発勝負です」という歯切れのいい答えが返ってきた。「フィギュアスケートの場合、自分のスタートポジションに立って音楽が鳴り始めたら、最後までやめることができません。ボートレースも1回のレースで勝敗が決まる競技なので、スタート前の気持ちの高め方や、レース中の緊張感など、いくつか共通する部分があると思います」。

道具を使うスポーツという点で通じる部分があると八木沼さんは言う。「リンクが違えば氷の質も違うので、それに合わせてスケート靴のエッジの研ぎ方を調整しなければいけません。ボートレースも水質の違いに合わせた調整の仕方があるようなので、どんなところに気を配っているのかお聞きしてみたいですね」。ボートレースも淡水・海水・汽水といった水の違いがある。海水は淡水より水が柔らかいためプロペラが旋回しやすい。そして水質の他にも、天候や風向き、気温や湿度を考慮しながら自分の乗るボートを調整しなければならない。そう伝えると、八木沼さんは「氷の上と水の上…。戦う舞台は違っても、似ている部分が多いですね」と興味深く頷いた。

日々の積み重ねがわかるから、ボートレースにも美しさを感じる

ボートレース中継の司会としていくつかの女子レースを観戦した際に、女性ならではの強さや美しさを感じたという八木沼さん。「きっとレーサーの皆さんの積み上げてきたものがあるからこそだと思います。フィギュアスケートも、すぐに美しい演技はできません。日々の積み重ねがあるからこそ、美しさや表現力が身につくものなので」。アスリートならではの視点で八木沼さんはこう続ける。「皆さんレースに向けた気持ちの入れ方も素晴らしく、見応えのあるものばかり。女性であろうと激しくぶつかり合って、勝利のために真剣にレースをしている姿に、こちらも熱くなりますね」。

そんな八木沼さんのおすすめは、やはり一度は生でボートレースを観戦すること。「勝負の迫力、スピード感、レースの駆け引きなど見どころがたくさん。一発勝負でしか生まれないドラマもあって、スポーツとして純粋に楽しめるはず」。そして八木沼さんはもう一つの可能性を話してくれた。「もしかしたら観戦がきっかけで“将来ボートレーサーになりたい!”と思う人も…。そんなドラマもあるかもしれないですね」。勝負を決する舞台にも、ぐるりと囲む観客席にも、スポーツの現場には数多くのドラマが存在する。それは足を運んだ人しか味わうことができない、とっておきのエンターテインメントにちがいない。

関東エリア 東京都代表 八木沼 純子

八木沼 純子JUNKO YAGINUMA

1973年4月1日生まれ、東京都港区出身。5歳でフィギュアスケートを始め、弱冠14歳という記録的な若さで1988年のカルガリー五輪代表に選出される。その後もスピンの美しさを武器に数々の国際大会に出場し、1992年度ユニバーシアード金メダル、全日本選手権では通算7回表彰台に上がるなどの成績を残す。1995年にプロスケーターに転向し、18年にわたってアイスショーに出演。現在はスポーツキャスターや、フィギュア解説者の筆頭格として活動中。

関東エリア 東京都代表 八木沼 純子

東京都データ

※出身レーサーは、2016年10月31日時点