地元が同じレーサーを
応援することで、きっと
ボートレースは身近になる。

レーサーの体重管理は、ボクサーの減量よりも過酷だと思う

昨年末のタイトルマッチで、IBF世界ライトフライ級王者として二度目の防衛を果たした、プロボクサーの八重樫東さん。ボートレースは、テレビ中継のゲストとして行ったボートレース宮島(広島県廿日市市)で初観戦。ボートレース最高峰のSGレースならではの緊張感と迫力に、一気に引き込まれてしまったのだとか。「スタート前のレーサーの皆さんが、どうやってメンタルコントロールしているのか聞いてみたいですね」。

メンタルコントロールといえば、減量中のボクサーも、気持ちの浮き沈みが激しくなるので調整が大変だという。ボートレースでは、レーサーの体重が勝敗に影響することもあり、過度な体重調整を避けるため最低体重制限(男子51kg・女子47kg)が設けられている。そう伝えると「51㎏ってことはフライ級くらいか…。相当キツいですね。ボクサーの場合、試合前の計量をパスすれば増やしてもオーケー。だけどレーサーの場合は、重くなると不利になるから増やせないですよね? 常に一定の体重を保たなければならないなんて…。いや、僕にはできないだろうな(笑)」。体重管理という、レーサーの過酷な日常を想像しながらチャンピオンも舌を巻いた。

地元からの応援は、戦う人の励みになるはず

現役生活の長いボートレーサーに比べて、ボクサーのそれはとても短い。「もう僕もベテランなので、今は目の前の一発にどれだけ力を注ぎこめるか。それしか考えていないですね」。そして、八重樫さんが次に言葉にしたのは感謝の気持ちだ。「ボクサーって一人で戦っているように見えますが、セコンドやスタッフ、切磋琢磨できる仲間、家族やファンの声援など、いろんな人たちと一緒にリングに上がっているんです。ボートレーサーも長い競技人生の中で、きっと今の僕みたいな気持ちで戦っている方もいるんじゃないかな」。 “激闘王”と呼ばれ、最後の最後まで激しく打ち合うファイトスタイルの八重樫さん。その話しぶりが、いたって穏やかなのが印象的だった。

ところで、八重樫さんの故郷である岩手県には、ボートレース場もボートレースチケットショップもない。そんな地元の人に対しては「岩手県出身のレーサーを応援してみては?」と提案してくれた。「きっと地元が同じだと自然と気持ちが入るし、ボートレースがグッと身近になるはず。応援される側もすごく励みになると思うので」。地元の応援が、アスリートの大きな支えになる。きっとそれは、ボートレーサーもボクサーも同じなのかもしれない。

東北エリア 岩手県代表 八重樫 東

八重樫 東AKIRA YAEGASHI

1983年2月25日生まれ、岩手県北上市出身。大橋ジム所属。2005年にプロデビューし、2011年10月にWBA世界ミニマム級王座を獲得。その後、2013年4月に世界フライ級王座、2015年12月にIBF世界ライトフライ級王座を獲得し三階級制覇を達成、2016年5月・12月と二度の防衛を果たす。戦績は25勝(13KO)5敗。

東北エリア 岩手県代表 八重樫 東

岩手県データ

  • 出身レーサー

    3人

※出身レーサーは、2016年10月31日時点