将棋もボートレースも
データを読むゲーム。
そして、どちらも最後は
直感がモノをいう。

見れば見るほど、見方が広がる。それがおもしろい

プロ棋士として活躍中の村田五段。オフの日は、毎日のようにボートレースのLIVE中継を見ているそうだ。きっかけは1年半前。現在住んでいる兵庫県からほど近い、大阪のボートレースチケットショップでレースを見たことだった。「その時はルールもよくわかりませんでしたが、その2ヶ月後に訪れたボートレース尼崎・ボートレース住之江で生でレース観戦した時は、まったく違う迫力、まわりの人の熱気に魅せられ、興味が増しました」と語ってくれた。

卓越した直感力と分析力で戦うプロ棋士。ボートレースを見る際にも、自然とマニアックな情報が気になるという。「レーサーそれぞれの得意・不得意なコースまで考えます。そのレーサーの立場に立った時、どういう駆け引きをするかを想像します」。そのようにレースを見るようになった頃から、スポーツ観戦としてのおもしろさがどんどん増していったようだ。「戦略家」なレーサーが好きだ、という言葉にも納得がいく。

初めて見る人には、ぜひボートレース場で生の迫力を体感してほしいと語る。「コンマ1秒を競う真剣勝負を見たら、レーサーの凄さがわかってもらえると思います」。

駆け引きに懸けるプロの世界は、つながっている

将棋の対局とボートレースの予想には、共鳴する点があるという。いずれも、目に見えている情報を読むゲームであり、直感を頼りに様々な可能性を切り捨て、決断を下すことが求められる。「将棋では、限られた時間の中で膨大な変化のすべてを読み切るのは不可能です。正確なデータを見極める一方で、直感がとても大事になります。その直感が正しければ、その先の読みを省くことができます。経験が蓄積されることで直感力が強化されていくのは、ボートレースの予想も通じるものがあります」。

100手先まで見えていたものが、50手先や30手先になるなど、棋士も年齢とともに衰えていく部分があるそうだ。「だからこそ、棋士が持つべき重要な素養であるメンタルの強さが大事になってきます。自分がどれだけ苦しい立場になったとしても、トップを目指し続けること、そのために努力し続けることがプロの義務だと思っています。これから10年、20年経っても、その気持ちを大切にしていたい」と語ってくれた。ボートレースを通じて、棋士の頭の中を少しだけ覗かせてもらうことができたように思えた。

近畿エリア 兵庫県代表 村田 顕弘

村田 顕弘AKIHIRO MURATA

1986年7月14日生まれ、兵庫県尼崎市出身。幼少期を富山県で過ごした後、中学校を卒業してから、再度尼崎に転居し現在に至る。2007年に21歳でプロ棋士としてデビュー。現在、五段。
棋士番号:267 師匠:中田章道 七段

近畿エリア 兵庫県代表 村田 顕弘

兵庫県データ

※出身レーサーは、2016年10月31日時点