ボートレーサーには迷いがない、
そこがすごい。試合も人生も
行こうと思ったら
本気で行かないと、ダメ。

初めて見たボートレースは、想像以上に激しく厳しいスポーツだった

「いつだったか、ふとテレビで見たボートレースの映像が忘れられない」と言うのは、格闘技の世界でレジェンド(伝説)と呼ばれることも多い総合格闘家の桜庭和志さん。「ものすごいスピード感と人間離れした激しいボートの動きに驚いた。命がけのスポーツなんだろうな、と感じました」。

ボートレースは水上の格闘技とも呼ばれる。「格闘技の試合ではタイミングが非常に重要だ」という桜庭さんは、ボートレースのスタート方法※がまさに一瞬のタイミングを計ることに左右されると知って、自身の体験を語ってくれた。「試合中に、最初からフェイントをかけるつもりで向かっていったら、あと10センチが足りなくて相手にばれてしまう。本気で当てようと思っていくからこそ、その10センチを迫ることができて、フェイントがうまくかけられるんだ」。スタートを待つボートレーサーたちも「頭でタイミングを考えるというのではなく、本気で勝負に迫っていく気持ちでいるんじゃないかな」。

長年にわたって激しい勝負の世界に生きてきたから「勝ち」だけでなく「負け」の経験も数多くある。「勝つために練習しているから、負けたらものすごく悔しい。そこから次の試合へと気持ちを切り替えるためには負けた原因を見つけて練習中に修正していくことが必要。ボートレーサーたちも、その活躍の裏では相当な厳しい練習を積み上げているはず。そうじゃなかったら勝てないですよね」。
※大時計が0秒から1秒を指す間にスタートしなくてはならず、0.01秒でも早いとフライング、出遅れても失格となる。

レースの場所が大自然の中の海、川、湖というのが、すごいですよね

地元・秋田の友人がボートレースを楽しんでいるのを時々聞く以外は「これまでは、あまり縁がなかった」という桜庭さん。「でも、ボートレースの水上をボートが走る迫力には目が釘付けになりますね」。海、川、湖。それぞれの場所によって水の特徴も違う上に、風の強さや向きによって毎回環境は変化する。「水上でのボートのバランスをレーサーはどんなふうにとっているんだろう?」と、座っているときの姿勢やターンの時のテクニックなどにも関心が向いてきたという。

時間に余裕ができると「酔っ払った時に昔のK-1の動画を今でもよく見ます。緊張感が面白くてなんだか心地いい」というのは、自身も試合の際には緊張の中に身を置くからだろうか。「自分自身は、緊張するとかしないとか前もって考え過ぎないようにしている。その場で感じるものがすべて」と話す桜庭さんがボートレース場で生のレースを観戦する時、その眼にレーサーたちの緊張感がどんなふうに映ったのか、いつかぜひ聞いてみたい。

東北エリア 秋田県代表 桜庭 和志

桜庭 和志KAZUSHI SAKURABA

1969年7月14日生まれ、秋田県南秋田郡昭和町(現・潟上市)出身。小学生の頃に「タイガーマスク」に憧れたのをきっかけにレスリングの道へ。1990年代後半から2000年代初頭にかけてPRIDEで海外の強豪選手と互角以上の戦いを見せて多くのファンを魅了。珍しい変則技を繰り出して対戦相手を翻弄することから「IQレスラー」という異名を持つ。現在も国内外を問わず積極的にリングに立ち続けている。

東北エリア 秋田県代表 桜庭 和志

秋田県データ

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    2人

※出身レーサーは、2016年10月31日時点