極限状態の中でも
自分をコントロールできる。
それがボートレーサーの
強さですね。

ただ速く走るだけじゃないのが、ボートレース

野球ファンならその名を知らない人はいないだろう。現役時代2度のホームラン王に輝き、天才的な打撃センスで知られた元中日ドラゴンズ・山﨑武司さん。「家の近くにボートレース常滑があったので、若い頃はよく行ってましたよ」。

そんな山﨑さんにとってなじみの深いボートレースと野球の共通点とは。「野球はバットとグローブ、ボートレースはモーターとプロペラ。どちらも、与えられたものをいかに自分のものにして結果を出すか、ですね」。まさに『弘法筆を選ばず』。中日時代は「ただ来た球だけを打つ!!」という“本能のホームランバッター”としてその名を馳せた山﨑さんらしい答えだ。「とはいえ…」山﨑さんは続ける。「レーサーの方は、ただ与えられたボートで走るだけでは決してないですよね。それ以外の比重がものすごく大きい。レース前のモーター調整やプロペラ叩き、タイミングのシビアなスタート、そしてみんなの夢を背負うプレッシャー」。ボートレーサーのストイックな姿勢に心から感服している様子だ。「僕にはとてもじゃないけど、真似できない(笑)。並外れたメンタルがないとトップに立てない競技だと思います」。

レーサーとして鍛え抜かれた精神力に共感

何を隠そう、現役引退後の現在はカーレーサーとしての顔も持つ山﨑さん。もともと生粋のクルマ好きとしても知られているが、球界からの“シフトチェンジ”としてはきわめて異例だ。なぜ、レースの世界に?「自分の闘志が失われる気がして。きっと、常に何かと競っていたいんでしょうね(笑)」。少年のように目を輝かせながらそう笑う山﨑さんにとって、コンマ1秒を競うスピードの世界は新たな刺激をくれるモチベーションとなったようだ。

そしてそこには、同じレーサーとしてのシンパシーがあると、山﨑さんは言う。「ボートレースもカーレースも、スピードを競う以上、常に命の危険と隣り合わせ。極限の中を走っている。そこで自分自身をいかにコントロールできるか。これに尽きますよね」。レースへの思いを語る山﨑さんの目は真剣そのものだ。「苦しい時もある。頭が真っ白になる時もある。でも、我に返らなきゃ! という自分との戦いがレースの中にはあるんです。ボートレースにも、そういう心と体のコントロールが必ず必要とされるはず」。過酷さの中に垣間見える強靭な精神力。それこそが、山﨑さんがボートレースに共感する一番の理由のようだ。「だから僕の場合、1着になったレーサーだけを見て『すごいな』とは、ならないんです。それよりも『どんなことを考えて走っていたのか』ばっかり気になってしまう。結果より、過程を考えちゃいますね」と山﨑さん。スピードの世界を知っているからこそ、水上をかける男たちの「思い」から目が離せないようだ。

東海エリア 愛知県代表 山﨑 武司

山﨑 武司TAKESHI YAMASAKI

1968年11月7日生まれ、愛知県知多市出身。高校卒業後中日ドラゴンズへ入団。1996年に本塁打王を獲得。2005年からは東北楽天へ移籍。2007年には39歳で本塁打王を獲得し、衰え知らずのホームランバッターとして多くのファンに愛された。2013年の現役引退後はスポーツコメンテーターとして活動する傍ら、カーレーサーとしても活躍中。

東海エリア 愛知県代表 山﨑 武司

愛知県データ

※出身レーサーは、2016年10月31日時点

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